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陥没乳頭の治療方法

陥没乳頭の治療方法

陥没乳頭の治療は、症状の程度(グレード)、患者様の年齢、将来の授乳、心理的影響の大きさなどを総合的に考慮して選択します。治療方法は大きく「保存療法(非手術療法)」と「手術療法」の2つに分けられます。
どの治療方法が最適かはお一人おひとりで異なりますので、丁寧なカウンセリングを通じて、患者様に最も適した方法をご提案いたします。

保存療法(非手術療法)

保存療法は主にⅠ度(軽度)の陥没乳頭に有効で、身体への負担が少ない方法です。

乳頭吸引器

乳頭を優しく吸引して引き出す専用の器具です。定期的に使用することで、陥没している乳頭を徐々に改善していきます。

  • 適応:主にⅠ度の陥没乳頭、妊娠中や授乳中の方
  • 使用方法:1日数回、数分間の使用を継続
  • メリット:痛みがほとんどなく、ご自宅で簡単に行える
  • 注意点:効果を実感するまでに時間がかかることがあり、重度の陥没には効果が限定的

マッサージ法

乳頭周囲を適切な方法でマッサージすることで、線維性組織の柔軟性を高めて、陥没を改善します。

  • 適応:Ⅰ度の陥没乳頭、特に柔らかい組織を持つ方
  • 方法:専門家の指導のもと、正しい手順で行う必要があります
  • メリット:道具が不要で、自分のペースで行える
  • 注意点:強すぎるマッサージは逆効果になることがあるため、適切な力加減が重要

ブルックスホフマン法

乳頭の両側を指で押して、乳輪を外側に引っ張るマッサージです。線維性組織を徐々に伸ばして陥没を改善します。

  • 適応:初期段階の陥没乳頭
  • 方法:1日に数回、数分間のマッサージを継続
  • メリット:特別な器具が不要
  • 注意点:正しい方法で行わないと効果が得られないことがある

手術療法

保存療法で十分な改善が見られない場合や、Ⅱ~Ⅲ度(中等度から重度)の陥没乳頭では、手術療法が効果的です。堺市西区の伊谷形成外科・皮フ科クリニックでは、患者様の状態に合わせた手術を実施しています。

どのような場合に手術が必要か?

以下のような場合は、手術療法を検討する目安となります。

  • Ⅱ度またはⅢ度の陥没乳頭
  • 保存療法を3~6ヶ月試しても改善が見られない
  • 見た目の問題による心理的な負担が大きい

など

埋没法

乳頭周囲に2mm程度の小さな切開を開けて、特殊な糸を通して乳頭を固定する方法です。傷跡が最小限で済むため、美容面を重視する方に適しています。

  • 適応:Ⅰ~Ⅱ度の陥没乳頭
  • 手術時間:片側約30分
  • メリット:傷跡がほとんど残らない、乳管を温存するため授乳機能への影響が少ない
  • 注意点:重度の陥没乳頭では効果が限定的、再発率がやや高い

切開法

乳頭周囲に切開を加えて、陥没の原因となる線維組織を直接処理する方法です。より確実な効果が期待できますが、目立つ傷跡が残る可能性があります。

  • 適応:Ⅱ~Ⅲ度の陥没乳頭
  • 手術時間:片側約30分
  • メリット:再発率が低く、より確実な効果が期待できる
  • 注意点:傷跡が残る可能性がある

治療方法の選択について

陥没乳頭の治療の選択は、患者様のライフスタイルや心理的要素も含めた総合的な判断が重要です。堺市西区の伊谷形成外科・皮フ科クリニックでは、それぞれの治療方法のメリット・デメリットを丁寧にご説明して、患者様が納得して治療を選択できるようにサポートしております。
将来の授乳を希望される方には乳管を温存する方法を、より確実な結果を求める方には適切な切開法をといったように、患者様のご希望に合わせたオーダーメイドの治療をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

後天性陥没乳頭と乳頭再建

乳がんの手術や外傷などにより、乳頭が変形または喪失した後天性のケースでは、再建手術が必要となる場合があります。伊谷形成外科・皮フ科クリニックでは、後天性の陥没乳頭や乳頭再建にも対応しています。

 

例えば乳がん手術後の乳頭再建では、耳の軟骨などの組織を移植して新しい乳頭を形成することもあります。こうした手術は「大がかりな手術」と思われるかもしれませんが、術式によっては日帰り手術で対応可能です。

 

仕事への影響を抑えて手術を受けたいというニーズに応えて、平日だけではなく土曜日にも手術を行っております。